プリモピアノ教室(用賀駅・上野毛駅)のブログにお立ち寄りいただき、ありがとうございます。
保育園年中さんのAくんは、8月の終わり頃から初めてピアノを習い始めた生徒さんです。
レッスンの初めにビーズを指で摘んで箱に入れるというお指の作業をしていただきます。
これは指の第一関節を曲げる感覚を身につけていただくためのトレーニングです。
ピアノを弾く時にはこの指の形は非常に重要になります。
いつもは1番(親指)と2番(人差し指)を使っていたAくんですが、
今日は1番と3番(中指)を使って作業をし始めました。
「Aくん、今日は2番じゃなくて3番でやってみるの?」
「うん、きょうはね、3ばんでつかむよ。」
初めの頃レッスン中は自信が無くて消極的な発言もチラホラあったAくんですが、
近頃はすっかり練習も軌道に乗り(お父様、お母様ご協力ありがとうございます!!🙇♀️)
毎回新しい曲を練習していることから自信も付いてきたのでしょうか。
この様なお子さんの成長は本当に嬉しく思います💕
「そうなの?それじゃあ今日は新しいお指でチャレンジね!」
Aくんは手際良く作業を終わらせると、机の上のプッシュポップに手を伸ばして始めました。
ビーズ運びもプッシュポップも指先のトレーニングですが、
なぜピアノを使わずにこのようなものを使うのか?
それは「音が出ないので作業に集中できること」「遊び感覚でできること」だからです。
特に初心者の未就学児さんは、初めは慣れない環境で緊張していらっしゃることも。
レッスン室に入っていきなりピアノを弾いていただくより、
このような「気楽で楽しい」ことから始めるとお気持ちも解れてきます😊
プッシュポップは丸く膨らんだ部分を先ほどのビーズ運びでの指の形で押していただきます。
慣れないうちは2番、3番を単独で。
少し慣れて来たら1番から5番(小指)までを単独で押していただきます。
さらに進むと指番号を組み合わせて押していきます。
Aくんは1番から5番までの指で1列ずつを押し終えると次は組み合わせで押していました。
今までは“121212”や“123123”等一つずつの指で押していたのですが、
余裕が出てきたのか少しおふざけが入ってきて2本の指で同時に押しています。
先ほどビーズ運びを1番3番の指でしていたので、
プッシュポップもそれらの指を同時に何回も押して夢中になっているAくん。
あまりにも楽しそうだったので本来なら練習してきてくれた課題を弾いていただく時間ですが、
それは後に回して、今彼が興味を持ってやっていることを少し広げてあげたいと思いました。
何故なら意欲と興味がMAXのこの瞬間が絶好のチャンスだからです👍
「2つのお指で鍵盤を押すと2つの違う音が一緒に出て、それを和音っていうのよ。」
と言いながら私がピアノで弾くとAくんは目を輝かせて鍵盤のところに来て
「1番と3番で弾いてもいい?」と右指の1番をド、3番をミに置いてそっと弾いてみました。
未だ教本では和音を弾いていないので、ご自身で弾いた初めての和音の音でした。
「きれいなおとだね。」Aくんはピアノ室に響いている3度の和音の音色に耳を傾けています。
徐々に音が弱くなっていき聞こえなくなると、
Aくんは1番と3番の指を徐に右隣に鍵盤一つ分スライドさせました。
レとファの和音の響きを確認すると、また右隣に指を移して弾いてそれを繰り返していきます。
すると突然Aくんは目を見開いて驚いた様に叫びました。
「ピアノがひびいているね!!」
Aくんが弾いている3度の和音は合唱などでもお馴染みの、
所謂“ハモっている”音程で美しい響きの和音です。
それを自ら感じて“ピアノが響いている”と表現してくれた感性に驚き、
たまらなく嬉しく思いました😂
Aくんは3度の和音の響きを楽しみながら鍵盤の端(最高音部)まで弾くと、
今度は左指の1番を中央のド、3番をラに置くとそこから左隣に一つずつスライドさせて
最低音部の端まで嬉しそうに弾いていました。
その様なことからこの日は最後のワークブックのお時間は取れませんでしたが、
今回はAくんの意欲から派生した特別なお時間を過ごすことが出来ました💖
(Aくんは「今日はワークブックしないのぉ〜?」とご不満そうでしたが…😅)
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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